フィリップモリス「タバコをやめる」 新年の抱負を英国新聞広告で発表

2018年になってすぐ、マルボロはじめIQOS(アイコス)でおなじみのフィリップモリス(PMI)が驚きの新年の決意を表明しました。

発表された地はイギリス。内容は、「紙巻きタバコをやめる」というもので、イギリスではフィリップモリスの大々的な新聞広告が話題になっています。

フィリップモリスといえば「たばこ」の会社。そんな会社がたばこをやめるとはどういうこと?詳細をまとめます。

アイコスさん

監修者

Twitter:@iqossan
2016年より運営している加熱式たばこメディア「アイコスさん」代表。IQOS歴は7年。gloとPloom歴は6年。加熱式たばこデバイス所持数は100台を超える。
JT本社に取材、IQOSストア銀座店のオープン初日に取材など、加熱式たばこをはじめとした「新型たばこ」の情報を、正しくわかりやすく伝えることを心がける。月間最高PV数は400万。

フィリップモリスが発表した2018年の抱負

アイコス2018

イギリス現地ではメディアなどが大きく取り上げ話題になっています。フィリップモリスの年初の決意、実際に掲載されたのは以下のようなものでした。

フィリップモリスの2018年の抱負「GIVE UP CIGARETTES」
フィリップモリスの2018年の抱負「GIVE UP CIGARETTES」 – BUSINESS INSIDER

概要としては以下のとおり。

  • 国際タバコ大手の「フィリップ・モリス・インターナショナル」は、2018年の新年の抱負として「CIGARETTES(煙草)をやめる」という声明を発表。
  • 同社は、英国のいくつかの新聞でフルページの広告を掲載し、人々が禁煙し、伝統的なタバコを禁煙の代替品に置き換えることを目的としていると主張。
  • 同社は、禁煙に関する情報とタバコの代替について政府の承認を求めると述べた。

イギリス内の広告なので当然英語です。なので次の章に英語広告の全文翻訳を載せておきます。

「New Year’s resolution is to ‘give up cigarettes’」広告の全文翻訳

アイコス英語ニュース

以下全文翻訳です。(翻訳は個人によるものなのであくまで意訳として解釈頂けますと幸いです。)


私たちの新年の抱負:「私たちは煙草をやめる」

フィリップモリスはタバコとして知られています。毎年、多くの喫煙者がそれら(煙草)を放棄しています。次は私たちの番です。

私たちの野望は、英国でタバコの販売をやめることです。それは容易ではないでしょう。

しかし、我々はそのビジョンを現実にすることを決めました。イギリスには喫煙者が760万人います。彼らが取ることができる最善の行動は、喫煙をやめることです。多くの人は成功するでしょう。

しかし、多くの人々は喫煙を続けるでしょう。それこそが、私たちがタバコを、電子タバコや加熱式タバコといったタバコ製品に置き換えることが必要だと思う理由であり、これは、禁煙のために英国の何百万人もの男女にとってより良い選択肢となります。

それに向かって、私たちは研究開発に25億ポンド(約3,830億円)を投資しました。そしてそれは変化を生み出しています。私たちは多くの国で新製品を発売しました。何百万人もの大人の喫煙者が紙巻きたばこを放棄し、より良い選択肢に切り替えました。

これまでどんなタバコ会社もこのようなことはしてきませんでした。あなたはきっと本当にそれを行うのか疑問に思うことでしょう。したがって、私たちは2018年に以下のことの約束をします。

  • 喫煙者に禁煙に関する情報と、タバコの代替に関する情報を提供するためのウェブサイトとキャンペーンを開始する。
  • 禁煙率が最も高い地方自治体の禁煙サービスを支援する。
  • タバコの箱に直接、終了と切替えに関する情報を挿入することを政府に承認を求める。
  • 英国に新しい代替製品の可用性を拡大する。

禁煙、もしくは一切喫煙を始めないこと、それはいつもベストな選択です。止めることが出来ない人にとっては、喫煙を続けるよりも良い選択肢があります。禁煙に関する詳細と喫煙に関する代替案については、www.smokefreefuture.co.uk を参照にしてください。

smoke-free future、その背景にあるものは?

白ネイビーポケットチャージャーと、バーガンディホルダー

ここからはこの広告の背景にあるものを推察していきます。

まず、そもそも「紙巻きタバコから撤退する」という発言は、フィリップモリス自身がアイコスの発売を皮切りにずっと行ってきました。

ただ、ここまで【新年の抱負:私たちはタバコをやめます】とまで言ったのは、(広告自体にその記載もありますが)タバコ会社として異例と言っても良いでしょう。

紙巻きタバコの代替品「アイコス」を推奨するため

ただ、ここで注意してほしいのは、この「タバコを辞める」というものの原文は「GIVE UP CIGARETTES」というものであり、広告中で代替品として「heated tobacco」は推奨しています。

つまり、タバコ事業をそっくりそのまま辞めるのではなく、「紙巻きタバコ」事業から撤退し、「加熱式タバコ」事業に専念するということを宣言しているわけですね。

ちなみに、イギリス内でもアイコスは既に発売されており、その促進を狙っていると考えるとかなり自然なものがあります。

アイコスはタールを発生させず喫煙が出来るため、既存の紙巻きタバコよりも90%有害物質が出ないとされています(アイコスの最新健康情報)。あまりの人気のため品薄になってアイコスを買えない人が続出する事態にもなったことも。

こういった結果を元に、フィリップモリスは紙巻きタバコから撤退し、新しい次世代のタバコ製品に注力しようとしています。

第一推奨は「禁煙」

その背景を知った上でもこの広告のすごいところは、「ベストチョイスは禁煙することだ」と名言していることです。

「お前が言うな!」

という批判を受けることは強く覚悟している上で言っているようですね。そもそもフィリップモリスがタバコ会社として喫煙率を上げた当事者なのですから、そんな批判も仕方ない。

その上でも自らのメイン商品(タバコ)を「辞めたほうが良い」というのは、企業として相当度胸のいる発言でしょう。

最終的にフィリップモリスが2018年の抱負を実施できるのか?当サイトでも引き続きしっかりとウォッチしていきたいと思います。

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最後に若干マーケティングよりの感想ですが、

「禁煙がベストな方法です。でもどうしてもやめられない人は、代替手段もありますよ」

という表現は、しっかりと最後までユーザーの責任を負いつつも、自社のProductを促進させるとてもうまい方法だと少し感心してしまいました。