2023年の漢字は「税」ーー。正直なところ、なんだかなぁ…という気持ちがする今年の漢字ではありますが、年末の風物詩「今年の漢字」が12日に発表され、2023年は『税』に決まったそうです。
11月から募集を始め、12月6日までの期間に14万7878票の応募があり、その結果、「税」が5976票を集めて1位となりました。
そんな今日、たばこ周りの税についても重要なニュースが飛び込んできました。アイコスやグロー、プルームエックスなどの加熱式たばこについても、紙巻きと同等の税負担にするというものです。
政府が加熱式たばこの増税を検討
加熱式たばこに対する政府の新たな増税案が注目を集めています。
この提案は、加熱式たばこの税負担を紙巻きたばこと同じ水準に引き上げる内容で、防衛財源の確保を目的としています。
現在、加熱式たばこの税率は紙巻きたばこより最大30%低く設定されていますが、政府はこの差を解消しようとしています。この動きは、たばこ市場にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
加熱式たばこといえば、アイコスイルマを筆頭に、新型プルームエックスアドバンスドやグローハイパープロも最近発売したばかり。まさかの逆風となりそうです。
「増税」政府案の詳細
加熱式たばこと紙巻きたばこの現在の税率
加熱式たばこは現在、紙巻きたばこに比べて税率が低く設定されています。これは、加熱式たばこの健康リスクが紙巻きたばこに比べて低いとされることが一因です。しかし、政府の新提案は、両者の税率を均等化することを目指しています。
そこに注目されるのも一定納得ではあります。なぜなら加熱式たばこと紙巻きたばこに適用される税率には顕著な差があるからです。以下のテーブルは、これらの製品に対する現在の税率を比較しています。
製品タイプ | 税率の概要 |
---|---|
紙巻きたばこ | 消費税を含めた総税額の割合が約61.7%。1箱(20本)当たりのたばこ税等の税額及び税負担割合がこの数値に相当。 |
加熱式たばこ | 紙巻きたばこに比べて最大30%低い税率。ただし、具体的な数値は公表されていない。 |
加熱式たばこの税率は、紙巻きたばこより低く設定されていますが、その具体的な数値は公開されていません。この税率差は、加熱式たばこの健康リスクが紙巻きたばこより低いとされることが背景にあります。
増税案の具体的内容
政府は、加熱式たばこの税率を引き上げ、紙巻きたばこと同様の水準にすることを提案しています。この増税は、防衛財源の確保のために必要とされており、約2000億円の税収増が見込まれています。
防衛財源としての増税の意義
政府は、この増税によって得られる収入を防衛力の強化に充てる計画です。国際情勢の不透明さが増す中、国防の強化は重要な課題となっており、その資金源としてたばこ税の増税が選ばれました。
加熱式たばこ市場の現状と動向
加熱式たばこの人気と市場シェア
加熱式たばこは近年、市場での人気が高まっています。健康への影響が紙巻きたばこに比べて少ないとされることや、使用時の臭いが少ないことが受け入れられています。特に若年層を中心に、加熱式たばこへの移行が進んでいます。
加熱式たばこ市場は、新機種の投入によって急速に拡大しています。特に、以下の製品は市場に大きな影響を与えています。
製品名 | 概要 |
---|---|
アイコスイルマ | フィリップモリス社が提供する最新型の加熱式たばこデバイス。スマートなデザインと改良された機能性が特徴。 |
グローハイパープロ | BATジャパンの提供する加熱式たばこデバイス。新機能「EASYVIEW™スクリーン」や「TASTE SELECT™ ダイアル」を搭載。 |
プルームエックスアドバンスド | JT社が提供する最新型加熱式たばこデバイス。高いカスタマイズ性と先進技術が特徴。 |
具体的な市場シェアの数値は公開されていませんが、これらの新機種は加熱式たばこ市場において重要な役割を果たしており、市場の拡大に寄与しています。これらの製品は、紙巻きたばこから加熱式たばこへの移行を促進する要因となっており、今後の市場シェアの変化に大きな影響を与えると予測されています。
増税による市場への影響予測
この増税案が実施されれば、加熱式たばこの価格は上昇すると予測されています。その結果、市場における競争力が変化し、消費者の選択に影響を及ぼす可能性があります。
たばこ製品の価格競争が変化するか
加熱式たばこの価格上昇は、他のたばこ製品との価格競争にも影響を及ぼします。消費者は価格だけでなく、健康リスクや使い勝手などを考慮して製品を選ぶことになります。
例えば、グローハイパーシリーズでは最近400円台という500円ワンコインを切る価格設定のフレーバーを販売しています。私達喫煙者であり消費者からすると非常にありがたいことなのですが、この低価格戦略も維持するのが近いうち難しくなっていくかもしれません。そうなってくると価格による競争が薄くなってきて、より味わいや違う軸での競争が増えていくかもしれませんね。
まとめ
政府による加熱式たばこの増税案は、加熱式たばこユーザー数の変化・・・だけでなく、喫煙率や市場に対しても、大きな影響を及ぼす可能性があります。
今年の漢字は「税」ーー。紙巻きたばこだけでなく、加熱式たばこも増税する話が出てきた2023年。まさに今年の漢字は「税」で間違っていないようですね。