日本全国の成人の皆様、こんにちは、アイコスさん(@iqossan)です。
2022年4月1日より、日本の成年年齢が18歳に引き下げられました。政府広報によれば、明治時代から日本の成年年齢は20歳と民法で定められていたようですが、実に140年ぶりとなる変更のようです。
この成年年齢の変更によって、2022年4月1日に18歳、19歳の方は2022年4月1日に新成人となりました。
しかし、本記事の結論を先に述べますと、成年だとしても20歳未満の方は引き続きタバコは吸えません。そしてもちろん、加熱式たばこも利用できません。新年度となり、若い方のフォロワーも増えたようなので再周知したいと思います。
成年だとしても20歳未満はタバコは吸えない
成年年齢が18歳に変更されましたが、これまで通り飲酒や競馬、喫煙は20歳になるまで行うことができません。
法務省の「民法(成年年齢関係)改正 Q&A」によれば以下のとおり述べられています。
Q4 お酒やたばこが解禁される年齢も18歳になるのですか?
A 民法の成年年齢が18歳に引き下げられても,お酒やたばこに関する年齢制限については,20歳のまま維持されます。また,公営競技(競馬,競輪,オートレース,モーターボート競走)の年齢制限についても,20歳のまま維持されます。 これらは,健康被害への懸念や,ギャンブル依存症対策などの観点から,従来の年齢を維持することとされています。
- 結論:成年年齢が18歳になってもたばこは吸えない
- 理由:健康被害の懸念への観点から従来の年齢が維持された
例えば、成年年齢改正により、これまでは親の同意が必要であった携帯電話やクレジットカードの契約が18歳個人でも可能になります。しかし、飲酒や喫煙、競馬や競輪などは禁止となっているわけです。
未成年が喫煙することは法律で禁止されている
つまり、成年年齢が変更になった2022年4月1日以降も、引き続き20歳未満の方の喫煙は未成年者喫煙禁止法によって禁止されています。
未成年者喫煙禁止法とは、明治33年から施行されている法律で、令和4月1日付けで改正がされており、主に以下の内容となっています。
- 満20歳未満の喫煙は禁止されており、違反者は行政処分となる
- 親権者が、未成年者の喫煙を制止しないときは、科料を処す
- たばこ及び器具を販売する者は、満20歳未満の喫煙防止のため、年齢確認その他必要な措置を講ずるものとする
- 満20歳未満が吸うことを知りながらたばこ等を販売した場合、50万円以下の罰金に処す
二十歳未満ノ者ノ喫煙ノ禁止ニ関スル法律(明治三十三年法律第三十三号)
ですので、あらためてではありますが、成年年齢が引き下げられたとしても、20歳未満の方はたばこを吸うことが法律で禁止されているのです。
加熱式たばこも満20歳未満は吸えない
さて、ここで重要な点をしっかり指摘します。「たばこが吸えない」というのは、「紙巻きたばこも加熱式たばこも同様に吸えない」ということを意味します。
いまや日本において、「IQOS」「Ploom」「glo」といった加熱式たばこは非常にシェアを伸ばしており、利用率が高くあります。しかし、その形状や副流煙が出ない特性などが、利用者にとっても非利用者にとっても、たばこではないと誤認させてしまうこともあるようで、ルール違反を犯す方があとを絶ちません。
例えば、今年はじめには電車内で加熱式たばこを吸っていたとされる男性が高校生を暴行する事件が発生しました。ここまでの事は論外ですが、もしかしたら犯人は「加熱式たばこは紙巻きたばこじゃないから良いだろう」という発想が少しでもあったかもしれません。その場合、まったくもって非常識極まりない思想です。
Ploomも20歳未満は利用禁止
加熱式たばこもれっきとしたたばこです。JTの説明によると加熱式たばこは以下のように定義されています。
加熱式たばことは、たばこ葉を燃焼させるのではなく、専用機器等を用いて加熱することで、蒸気(たばこベイパー)を発生させるものです。
JTの加熱式たばこには、高温加熱式たばこの「プルームエックス」と、低温加熱式たばこの「プルームテック/プルームテックプラス」がラインナップされていますが、どちらも加熱温度が異なるだけで”たばこ”です。
特に低温加熱式たばこはリキッドを加熱して利用するため、VAPEのように感じてしまいますがたばこなので注意しましょう。
また、Ploom公式サイト上でも、20歳未満の喫煙は禁止していると記載されています。
IQOSも20歳未満は利用禁止
加熱式たばこのシェアトップのIQOS(アイコス)も、もちろん20歳未満の利用が禁止されています。特にIQOSはこのルールをしっかりと伝えているようで、専用の記事が先日公開されました。
成年年齢の引き下げと加熱式たばこデバイスIQOS(アイコス)の利用について
Q. 加熱式たばこデバイス IQOS(アイコス)の利用は?
A. 加熱式たばこデバイスIQOS(アイコス)、および、専用たばこスティックの利用は、20歳以上の喫煙者を対象としています。これは2022年4月1日より施行される成年年齢の引き下げ後も、変更はありません。
IQOSは煙の出ない製品への切り替えを戦略的に行っており、その製品の筆頭がIQOSです。この取り組みについてはポリシーが公表されており、それによるとIQOS…メーカーであるフィリップモリスは「20歳未満の者は、いかなる形であっても、たばこやニコチンを一切使用すべきではありません。」と語っています。
gloも20歳未満は利用禁止
安価なデバイス価格から人気が出ている「glo」も同様に、20歳未満の利用を禁止しています。
コンビニで気軽に買えるようになってきた加熱式たばこですが、ここまで見てきたように、たとえ成年年齢が引き下げられたとしても、20歳未満の利用は禁止されているのです。この点はしっかりと認識しておきましょう。
20歳未満も20歳以上も、認識しておくべきルール
喫煙について絶対に覆らないルール、それは「成年だとしても20歳未満の方は引き続きタバコは吸えない。加熱式たばこも吸えない。」ということです。
このルールは、20歳未満の新成人はもちろんですが、20歳以上の大人も認識しておくべきルールです。
もしかすると親類の方からでさえ「もう大人になったんだから良いだろう」と勧める人もいるかもしれません。そういった行為は法律で禁止されている中推奨していることになるので良くない行いです。
20歳未満であっても、20歳以上であっても、しっかりとこのルールを認識して節度ある利用を心がけるようにしましょう。
JTは「たばこは”嗜好品”」※1と述べています。しかしながら、東京都医師会は「タバコは嗜好品ではなく、ニコチンで依存が生じる依存性薬物です。」※2と述べています。
歴史的にみればたしかに嗜好品としての文化を持つ”たばこ”ですが、一方でニコチン依存性が強い薬物であるという側面もあるのが”たばこ”です。
それは”加熱式たばこ”と姿を変えても同じことがいえます。このような製品を利用するからには、節度を持った正しい利用の心がけが必要であるといえるでしょう。
「20歳未満の者はたばこを吸ってはいけない。」このルールを今一度、認識しておきましょう。
※1:たばこの歴史・文化(JT)
※2:第1章:タバコ(ニコチン)は嗜好品ではなく、依存性薬物です(公益社団法人 東京都医師会)