FDA長官が辞任 アイコス・グローの会社株価が急上昇|揺れる米国タバコ市場

先日、アメリカ食品医薬品局(FDA)長官が辞任しました。

それに合わせてアメリカのタバコ市場が揺れています。フィリップモリスとBATの株価は一時的に急上昇。アメリカでのIQOS・gloの発売に進捗があると予期されてのことでした。

目次

アメリカ、FDA長官の辞任

日本にいると耳慣れないワードですが、FDAとは、アメリカにある食品や医薬品の取締を責務としている行政機関です。

範囲は膨大で、

食品や医薬品、さらに化粧品、医療機器、動物薬、たばこ、玩具など、消費者が通常の生活を行うに当たって接する機会のある製品 *1

食品からたばこ含め、ほぼ全てがFDAによって許可や取締が行われています。

アメリカではIQOSの発売を見送っていた

そんなFDAですが、アメリカでのIQOS発売をずっと見送りにしていました。

実は、2019年3月現在、IQOSやgloなどの加熱式タバコはアメリカで販売されていません。

理由としては、まだ健康的な研究成果が乏しいこともありますが、なによりも、今回のニュースにあるFDA長官がたばこに対する規制を強烈に行っていたという背景があります。

例えば、加熱式タバコだけでなく、メンソールのタバコの販売を抑制するような取り組みも行っていました。

タバコには有害性が多分に含まれており、もちろんアイコスやグローにもリスクがあります。

「アイコス」のリスクとは|使うからこそ知るべき加熱式タバコの危険性 「アイコス」のリスクとは|使うからこそ知るべき加熱式タバコの危険性

それを考慮すると、FDA長官の取り組みは賛否ありましたが、一辺倒に批判されるものでもありませんでした。

フィリップモリスとBATの株価が急上昇

実質的に「FDA長官がアイコスや新型タバコ製品の販売を規制していた」という見方が強くあり、FDA長官の辞任ニュース報道後、米国タバコ会社の株価が軒並み急上昇しています。

↓はIQOSの製造会社フィリップモリスの株価。一時的に急上昇しています。(この後更に株価が上昇しています)

IQOSの販売会社フィリップモリスの株価チャート - FDA長官辞任報道後に一時的に急上昇していた

IQOSの販売会社フィリップモリスの株価チャート – FDA長官辞任報道後に一時的に急上昇していた *2

↓はグローのメーカーBATの株価。凄まじい伸びを見せており、1段階グッと上昇していますね。

gloの販売会社BATの株価チャート - FDA長官辞任報道後に急上昇しているのがわかる

gloの販売会社BATの株価チャート – FDA長官辞任報道後に急上昇しているのがわかる *2

また、世界最大のタバコ会社であるアルトリア・グループの株価は、FDA長官の辞任がもろに株価に反映されており凄まじい伸びを見せています。

世界最大のタバコメーカー・アルトリアグループの株価も急上昇

世界最大のタバコメーカー・アルトリアグループの株価も急上昇 *2

この株価上昇が一時的なものか、持続的なものなのか、まだ結果はわかりませんが、米国のタバコ市場が揺れ動いていることが株価を見ることでよくわかります。

IQOS・gloはアメリカで承認されるのか?

FDA長官が辞任したことで注目されるのは、アメリカでのタバコ規制が緩和(or 許可されていないものが許可される)かどうかという点です。

次期長官の意向次第では、販売が見送られているアイコスやグローはじめ、加熱式タバコの販売開始に向けて一気に進む可能性があります。

加熱式タバコとは

加熱式タバコ、アイコス・プルームテック・グローの画像

様々な、加熱式タバコが日本には存在する

「加熱式タバコ」とは、火を使わず電気を利用してタバコ葉を加熱することで、タバコを吸う新型のタバコ製品です。煙が出ないので、タールが発生しないことから、紙巻きタバコよりも大幅に健康懸念物質が削減されているのが特徴です。

日本では「アイコス」「プルームテック」「グロー」がメインとして販売されており、それぞれニオイが少ない・味わいが深い・・など特徴があります。

日本市場が大きな参考になっている

実は、日本は加熱式タバコ先進国であります。アイコスもグローも、初めて普及が本格的に行われたのは日本でした。

日本では、加熱式タバコの登場で既存の紙巻きタバコ利用率は激減し、加熱式タバコに切り替えもしくは禁煙される方が大幅に増加してきています。

喫煙者数は減少する中、アイコス・加熱式タバコなど禁煙代替品は増加している事実 喫煙者数は減少する中、アイコス・加熱式タバコなど禁煙代替品は増加している事実

たとえば、IQOSのフィリップモリスは「禁煙が一番身体に良いが、すぐに切り替えることができない方のために、IQOSを用意している」という発表も行っています。

繰り返しになりますが、加熱式タバコにも依存性があるニコチンが含まれていたり、リスクがあります。しかし、健康懸念物質量が大幅に削減されているなども事実。

今後、日本の普及や利用実績がFDAでも参考にされ、販売許可となるかなど決まっていくでしょう。

引き続き、日本そして世界含めた加熱式タバコの最新情報をお伝えしていきます。

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*1:ja wikipedia
*2:yahoo.com – finance

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