JTが2018年度版の「全国たばこ喫煙者率調査」を発表しました。この調査は毎年発行されている日本全国数万人を対象とした喫煙率調査です。
今回の喫煙率の結果は過去最低の「17.9%」をマーク。3年連続で低下しています。しかし、加熱式タバコの供給台数(シェア率)はどんどん拡大しているのも事実なのです。一見不思議なこの現象、昨今のタバコ市場の概要をまとめます。
喫煙者率は3年連続で減少
JTは1985年以降、毎年「全国たばこ喫煙者率調査」を発表しています。ここ三年の推移は以下の通り。
年 | 男女喫煙率 | 対前年増減 (%ポイント) |
---|---|---|
2016 | 19.3% | -0.6pt |
2017 | 18.2% | -1.1pt |
2018 | 17.9% | -0.3pt |
見てわかるとおり、3年連続で喫煙者率が減少していることがわかります。
ただ落ち込み率はこれまでよりも若干となり、0.3ptの変化に留まっているのが印象的ではあります。
5.58人に1人がタバコを吸っている時代
「17.9%の人が吸っている」−とはどういう意味か、、というと、5.58人に1人が吸っている計算になります。
皆さんの周囲ではどうでしょうか?
「5.5人に1人かぁ…そんなものかな?」と思う人から、「もっと周りが吸っている気がする!」という方もいらっしゃるかと思います。例えば職場の環境だったりでだいぶ印象は変わるはず。私の感想は「んーーー、たしかにこんなものかな」という感じです。
2018年の喫煙者傾向を読み解く
はじめに、調査結果の正当性確認のためにサンプリング方法と有効回答数を見ておきましょう。
- サンプリング方法:層化二段抽出法
- 調査方法:郵送依頼・郵送回収法
- 有効回答数:1万9442人(有効回収率60.6%)
2万人弱の有効回答をもって、この数値が出ていることは理解しておきましょう。また、郵送依頼ということから(若年層は特に)回答率が低いのでは?という感覚も覚えます。(来年くらいからはWebサンプリングになりそう?)
その上で各数値をみていきます。
男女での喫煙率には大きな違いがある
当然かと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、男性の喫煙率の方がだいぶ高い結果が出ています。
2017年 | 2018年 | 対前年増減 (%ポイント) |
|
---|---|---|---|
男性 | 28.2% | 27.8% | -0.4ppt |
女性 | 9.0% | 8.7% | -0.3ppt |
男女計 | 18.2% | 17.9% | -0.3ppt |
男性の方が20%以上多くの利用者がいることがわかります。ただ、男女共に喫煙率が下がっているのは良い傾向かもしれませんんね。
実数にすると以下の喫煙人口がいると推計されています。
2017年 | 2018年 | 対前年増減 (%ポイント) |
|
---|---|---|---|
男性 | 1,426万人 | 1,406万人 | -20万人 |
女性 | 491万人 | 474万人 | -17万人 |
男女計 | 1,917万人 | 1,880万人 | -37万人 |
グラフ化すると以下のようになります。
圧倒的に男性が多い!
まとめると…日本国民の17.9%…つまり1900万人弱の方々がタバコ喫煙をしており、その喫煙者の中でも4人に1人は女性ということがわかります。
年代別利用率
続いて年代別の喫煙率も見てみましょう。このレポートは、標本数が少ないため精度は落ちますので参考程度に確認です。
一番喫煙率が高いのは40代ですね。20代は(サンプリング方法がハードルがあるためか)やはり低い結果となっています。
一日あたりの喫煙本数
この質問は「毎日吸う」と回答された方に、ふだん1日吸うたばこの本数を伺ったものです。
- 男性:17.4本(前年比-0.7pt)
- 女性:14.4本(前年比-0.3pt)
一日あたり平均でこんな吸うの!?と驚かれた方もいるかもしれませんが、この数値でも前年度比は減少しています。
加熱式タバコのシェア率は上昇中
ここまで2018年度の喫煙者率を見てきましたが、なかなか面白いものがありますね。いずれも減少傾向を示しています。
しかしそんな中、タバコ業界では右肩上がりのコンテンツがあります。それは「加熱式タバコ」です。
ニュースを追っていくとその拡大率を明らかに確認することが出来ます。
2017年7月時点では加熱式タバコのシェア率は10%と発表されています。
加熱式が国内市場に占める割合は約10%に上り、年内には15%まで達する見込みだ。
(中略)
先行する米フィリップ・モリス・インターナショナルが専用器具を300万台以上売り上げ、JTとBATも今月までに東京都内で店舗販売を始めるなど展開を広げている。
それが、2018年7月段階では、シェア率が20%を超えたと発表されています。
すでに国内のたばこ市場に占める割合は2割を超えたとされる。英調査会社のユーロモニターによると、加熱式の国内の17年の市場規模は前年比2.8倍の約53億ドル(約6000億円)
実際の各社加熱式タバコの販売台数もどんどん伸びており、2018年8月段階では以下のとおりの実数が発表されています。
メーカー | 加熱式タバコ | シェア台数 |
---|---|---|
フィリップモリス | IQOS(アイコス) | 500万台 |
JT | PloomTECH(プルームテック) | 400万台 |
BAT | glo(グロー) | 200万台(?) |
禁煙の代替手法としての加熱式タバコ
今回JTが発表した調査結果、そして加熱式タバコの流れ、2つの事実を見ると、
タバコ利用者は減少しているが、加熱式タバコ利用率は増えている。
という若干不思議なものとなります。この現象が意味することは、はたして何でしょうか?
実はこの現象について、アイコス販売元であるフィリップモリスは、2018年1月に「この現象こそ求めているもの−」という発表を行っています。
概要をまとめると、、
フィリップモリスが第一に推奨するのは「禁煙」であり、どうしても禁煙できない場合「加熱式タバコ」を代替手段として利用して欲しい。
というものでした。この発表を新年の抱負としてイギリス新聞広告上で大々的に発表しているのです。
当然でありますが、日本国民のみならず、世界中の人々は健康になることを望んでいるのです。その結果が今回発表された喫煙率の減少にも現れています。
そして、禁煙ができない・・という方にとっては加熱式タバコが最適な選択肢−ということも、加熱式タバコのシェア増加傾向を見てわかります。
加熱式タバコ各社は有害性物質の減少を大きく謳っており、これらを参考にしても、紙巻きたばこと比較すると圧倒的に健康的ということがわかります。
「健康になりたい。そのために禁煙が考えられるが、できない時のための加熱式タバコ」・・という利用者感情が昨今のたばこ市場には現れていると感じます。
今後も加熱式タバコシェア率は拡大する
これら事実から考えられるのは、仮に今後も喫煙率が減少したとしても、加熱式タバコ利用者は拡大するということです。
英調査会社のユーロモニターによると、加熱式タバコの国内のタバコ市場に占める割合は22年には23%増えると試算されています。
また少し話はそれますが、加熱式タバコ以外にももっとクリーンな代替品がいくつか登場しています。
タールのみならずニコチンすらも入っていない電子タバコです。
例えば上記はビタフルというフレーバースティックです。昨年発売されて話題となりました。
FLEVOもかなり有名になってきましたね。
これらは驚くことにビックカメラとかでも普通に売っていて、さらっと買えます。特徴はなにしろ安価なことです。どちらも1000円程度で購入が可能になっています。
こういった商品含めて、既存紙巻きたばこの代替品は今後も拡大を続けていくでしょう。引き続き当サイトでは加熱式タバコをはじめとして情報の最新ニュースをお伝えしていきます!
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