まさかの全国発売延期です。
2022年8月15日に発売予定となっていたBATの新型加熱式たばこ「glo hyper X2(グロー・ハイパー・エックス・ツー)」が、全国発売日を2022年10月上旬に延期することを発表しました。
グローハイパーX2は、2022年7月21日に発表したばかりの新型モデルで、グローハイパープラスの満足度はそのままにデバイスの軽量化を実現し、ブーストボタンの独立化やシャッタードアの搭載で利便性が増したモデルでした。7月21日からは会員限定でオンライン販売が開始されており、8月に入ってもglo公式ストアにて一般販売も開始していました。
その後の予定としては、8月15日よりコンビニ含めた全国発売をする予定があり、まさかの直前に発売延期する事態となっています。一部のコンビニではすでに販売ポップが出ている店舗もあり、取り下げる必要が出ています。
なぜグローハイパーX2は発売延期する?理由は?
なぜグローハイパーX2の全国発売が延期されるのでしょうか?
理由について結論を言うと、「先行販売で得た意見を踏まえ、デバイスを改良する」ということです。
弊社では、お客様によりご満足いただける体験をご提供するべく、当該製品の販売初期段階においてお客様よりいただきましたデバイスの使用体験へのご意見・フィードバックに基づき、現在デバイスのアップデートを実施いたしております。
引用:「glo™ hyper X2(グロー・ハイパー・エックス・ツー)」の発売日変更および販売再開時期についてのお知らせ
「販売初期段階で得たデバイス使用体験を元にデバイスのアップデートを行う」ということですが、担当者によると、安全性に関するアップデートではないといいます。
また、対象製品は特定カラーだけ・・・などではなく、以下のグローハイパーX2全てのカラーモデルが対象ということです。
- グロー・ハイパー・エックス・ツー・ミントブルー
- グロー・ハイパー・エックス・ツー・メタルブラック
- グロー・ハイパー・エックス・ツー・メタルオレンジ
- グロー・ハイパー・エックス・ツー・ホワイトゴールド
- グロー・ハイパー・エックス・ツー・ブラックレッド
では、「デバイスのアップデート」とは何を指すのでしょうか?先行販売版の感想を振り返って考えると数点可能性があります。
グローハイパーX2初期版の感想
グローハイパーX2の感想について、結論を言うとこうです。
アイコスさん
グローハイパーX2はオンラインストア価格は1480円でした(今後変更があるかは不明)。
ファーストインプレッションでは、この価格帯でこの性能はなかなかすごいものがあると思いました。これは事実です。しかしながら同時に、改善点があったのも事実だと思います。
レビュー記事でも述べていますが、2つの改善ポイントを上げてみます。
- 持ち手が熱くなる
- クリーニングが面倒
グローハイパーX2の課題①:持ち手が熱くなる
グローハイパーX2は非常に持ちやすいデバイスです。マットな部分とメタルな部分の境目の凸凹に指がしっくり入り、とても持ちやすいのです。
しかし、ずっと吸っていると本体のメタル部分・・・画像でいうと青い部分が、熱くなってくるのです・・・!!ちょうど指を引っ掛けるところなので、手で暑さをダイレクトに感じてしまうので、結構熱く感じます。
「グローハイパーX2を吸う」という体験において、「持ち手が熱くなる」というのは、常に体験する部分ですし、結構クリティカルな課題のように感じました。スタイリッシュな見た目になった分、このような課題が出ているのだと思います。
グローハイパーX2の課題①:クリーニングが面倒
グローハイパーX2にはもう一つ課題があります。それは、「クリーニングが面倒」という点です。
この課題に対して、もちろん、そもそもクリーニングをなくすようになればベストですが、そんなことはアイコスイルマのようにスティック側に金属板を入れるなど大規模な改修が必要なので無理・・・なので、クリーニングがより気軽にできるようになると良いとは思いました。
グローハイパーX2をクリーニングするためには、下部の掃除口を特別な器具で開けなければならないのです。
掃除をしたい!と思っても、気軽にできないのが、グローハイパーX2の課題です。この課題はもっと簡単に掃除蓋を開けられるようになれば、だいぶ改善されるかと思いました。
アップデート版グローハイパーX2は10月上旬発売予定
果たしてここで挙げた二点がしっかり改善されるか・・は、まだ不明ですが、再販は10月上旬が予定されています。
それに合わせて現在、全国のgloストア、glo & VELOオフィシャルオンラインショップで7月末より順次開始していた製品販売に関しても一時停止状態となっているので注意しましょう。
グローハイパーX2の発売延期は英断だと思う
今回残念ながら発売延期となってしまったグローハイパーX2ですが、個人的にはこの決断は、英断だと思います。おそらく、今は大変ですが「延期して良かった」と思うことでしょう。(むしろそのような改善を期待したい)
なぜなら、こういった製品は一度世に出たら、「新型モデル!」と全く新しい形でないとアップデートすることができないし、一度生産を拡大させたらその構造を変えるのには非常なるコストがかかります。
今、この全国発売一歩手前というこのタイミングでしか、止めることはできなかったかと思います。
また、グローハイパーX2の製品発表会でもBAT関係者が述べていましたが、「グローハイパーX2は日本での発売が全世界で初めての発売」ということだそうです。だからこそ、この全世界初の始めの始めで一旦見直しを入れられたことは幸運だった可能性が高い。(グローハイパーX2製品発表会の様子)
上記の課題点だけでなく、他にいくつか課題点があったとしても、全世界発売後流通が回った時点で発覚し、人気が低迷・・・みたいな状況が最も最悪なケースになると思うので、今このタイミングで見直しを入れられたのは今は辛いでしょうが、英断と言えると思います。(社内では相当揉めたことでしょう…)
もちろん、この発売延期で、競合に対してgloは大きな痛手を負うことになると思います。この間にIQOSは「アイコスイルマ」発売一周年を迎えデバイス価格を安くし、新作スティックも発表するなど、競合はどんどん先に行ってしまいます。その間gloはグローハイパーX2の再販に向けて精一杯になってしまうので、新たな手が打てずにシェア差が拡大してしまう・・・そんな形になってしまうこともあるでしょう。
しかし、それを見越しての販売延期だと思っています。
gloは価格を抑えることで多くのユーザーの選択肢に入ることができる製品です。多くのユーザーが新製品を待ち望んでいると思いますし、私も素晴らしいアップデートに期待したいと思います。