フィリップモリスジャパンのアイコス、BATのグロー、JTのプルーム…加熱式たばこ業界では現在、「熱烈」とも言えるシェア争いが行われています。
そしてこの7月からの2022年下半期、加熱式たばこ業界が更に熱くなるようなアップデートがされます。各社それぞれが様々な施策を行っていますが、7月における加熱式たばこ業界の新情報をまとめてお伝えします。
IQOS – 新銘柄が全国発売
日本において最も多くのシェアを誇っているのがフィリップモリスジャパンの「IQOS(アイコス)」シリーズです。2022年3月には従来モデルから価格が値下がったアイコスイルマワンが発売。更に6月には限定の「ネオン」モデルがコンビニでも発売されました。
この限定モデルは、発売後すぐさま売り切れとなってしまう人気ようで、あらためてアイコスの人気を再確認できるような出来事となりました。
新型のアイコスイルマシリーズは、新技術「スマート・コア・インダクション・システム」が搭載し、これまでのデバイスにあった「加熱ブレード」が排除されており、メンテナンスフリーとなっているのが主な特徴。
だからこそ、これまでのアイコス専用銘柄だった「マールボロ・ヒートスティック」と「ヒーツ」が利用できなくなり、「テリア」だけが利用できる形となっています。
ヒーツの代替となる銘柄が全国発売
アイコスイルマでは吸えないのが「ヒーツ」です。ヒーツは530円の安価スティックで、アイコスの中でも安くたばこを吸えるからこそ人気の銘柄でした。
この「ヒーツ」の代替となる銘柄である「センティア」がアイコスイルマ専用銘柄として2022年4月に地域限定発売。そしてまもなく、センティアが全国発売に舵を切ろうとしています。これまで東京などでは購入できなかったセンティアですが、コンビニなどで気軽に買えるようになります。
センティアの全国発売で、これまで安い銘柄がなくてアイコスイルマの利用を断念していた方々が一気にアイコスイルマに興味を持つ可能性があります。
glo – 新型デバイスが発売
日本国内においてシェア第二位を誇るのが、加熱式たばこ「glo(グロー)」シリーズです。最新モデル「グローハイパープラス」はブーストモードを搭載しつつ様々なデザインを楽しめるモデルでありながら、480円という加熱式たばこ史上最も安い価格展開をしており、高い人気を獲得しています。
この7月、グローハイパープラスの次世代型となる新型デバイスが登場します。その名を「グロー・ハイパー・プラス・エックス・ツー」と言います。従来のグローハイパーよりもコンパクトで軽量になっており、ワンプッシュで高温高速加熱が可能になったモデルで、従来のグローハイパーシリーズよりも更にリッチな加熱式たばこ体験が可能になっています。
「グローハイパープラス」は、競合の「アイコスイルマ」、「プルームエックス」に比べたら最も古いハイエンドモデルでしたが、新型モデルをもってしてシェア拡大を図ります。
Ploom – 最新モデルが半額キャンペーン
アイコスとグローを追う形となっているのがJTの加熱式たばこ「Ploom(プルーム)」シリーズです。
しかし中でも高温加熱式たばこ「プルームエックス」は、スタイリッシュな美しさと操作性に優れており、空気の流れをコントロールする「HEATFLOW(ヒートフロー)」を搭載したモデルで、人気が急上昇しています。
そんなプルームエックスが、この7月半額キャンペーンを開催。「期間限定サマーセール」ということで、7月31日まで開催しています。
同キャンペーンは、CLUB JTオンラインショップ、全国のPloom Shop、全国のコンビニエンスストア、およびタバコ販売店などにおいて、「プルーム・エックス・スターターキット」を通常価格3,980円から2,000円値下げして、期間限定の特別価格1,980円で提供するというもの。
更にプルームエックスは最新の専用銘柄「メビウス・オプション・マスカットグリーン」を7月8日にラインナップに追加。全14種類ラインナップとなることで、アイコスイルマとグローハイパーを猛追している形となっています。
2022年下半期、加熱式たばこ業界がさらに熱くなる!
アイコスは新銘柄を、グローは新デバイスを、プルームは割引を・・・加熱式たばこ各社が2022年下半期に向けて一斉に勝負をかけている印象があります。
ちなみに、2022年10月には、加熱式たばこ専用たばこ銘柄の値上げが決定しています。それに向けて今のうちにデバイスシェアを獲得しておきたいと各社がしのぎを削っているという見方もできますね。
当たり前ですが、たばこ会社の大きな利益は「たばこ」の売上から出ています。
その上で、「加熱式たばこ」は、これまでの「紙巻きたばこ」と異なり、デバイスが異なれば他メーカーのたばこが吸えなくなる商品です。例えば、アイコスを持っていない人はフィリップモリスの銘柄である「テリア」を吸えないのです。つまり、フィリップモリスはアイコスユーザーを増やさない限り、自社のたばこを売れず売上が下がるわけです。
加熱式たばこは、煙も出ず灰も出ない従来のたばこに比べればクリーンな商品ですが、一方で他社メーカーを利用できないという不可逆的と排他性があるのです。だからこそ、たばこ会社各社がそのデバイスシェア拡大を本気で狙っており、その姿勢がここまで挙げたような各社の施策に現れています。
ますます目が離せない加熱式たばこ業界!引き続きアイコスさん(@iqossan)では最新情報をお伝えしていきます。