加熱式タバコの人気が高まると同時に、不正な行為が増えています。
もっとも最悪なケースとして、さらなる事件が起きました。400万円相当のTポイントを不正に利用し、加熱式タバコを騙し取った容疑で中国出身の夫婦が逮捕されました。
なぜ、狙われたのは「加熱式タバコ」なのか?事件の裏にある加熱式タバコのニーズに迫ります。
Tポイント不正利用事件 – 狙われた加熱式タバコ
事件が発覚したのは3月16日。共同通信社が以下の通り伝えています。
ポイントカード最大手「Tカード」の他人のポイントを使い加熱式たばこを手に入れたとして、兵庫、新潟など9道県警は16日、詐欺の疑いで大阪市浪速区、無職新堀健容疑者(38)と妻で中国籍の趙麗瑩容疑者(22)を逮捕した。新堀容疑者は容疑を認め、趙容疑者は否認している。
兵庫県警によると、中国出身で日本国籍を取得した新堀容疑者のグループが、京都や和歌山など6都府県のコンビニやドラッグストアで約130回、加熱式たばこなど計400万円相当をだまし取った疑いがあり、裏付けを進める。加熱式たばこは日本や中国で転売していたとみられる。
中国人の犯人グループが、Tカードを不正に利用し、加熱式タバコを騙し取ったとのこと。
そもそも、他人のポイントを使う、そんなことがなぜできたのか−
といったことは、今後事件の解明を待つとして、最近このような「加熱式タバコを狙った」犯行のニュースが多いです。
購入するなら他のものでも良いはずなのに、なぜ、加熱式タバコが狙われるのでしょうか?
実は今、中国で加熱式タバコの人気が爆発的に伸びているのです。
中国の喫煙・タバコ事情
まず、加熱式タバコが人気の背景には「中国の喫煙文化」があります。
”中国のタバコ感”については、以下の記事が詳しく紹介しています。
ピックアップして紹介すると、
- 中国では日本より禁煙規制がゆるい
- たばこが”社会的ステータス”の判断に利用されている
- 中国では、贈答品としてたばこが贈られることもある
上を見てわかるとおり、日本とは全然認識が異なる前提を持った方が良いでしょう。
地域的には禁煙をかなり推進している場所もあるようですが(上海など)、ほとんどの場所では、上記のような風潮が多いとのことです。
特に、
中国では、贈答品としてたばこが贈られることもある
この文化は知っていないと驚くべきことでしょう(重複しますが、地域によって当然違いはあるかもしれません)。
それだけ、中国では喫煙が身近なものとされています。
IQOS(アイコス)は中国でまだ売られていない
話は加熱式タバコに戻ります。
中国で喫煙は生活に密着したものなのですが、実はアイコスはまだ中国では発売されていないのです。
以下の図は、アイコスの本社フィリップモリスが公開している販売地域。Chinaの表記はありませんね。
アイコスは日本では既に自然なもの− と思われるかもしれませんが、例えばまだアメリカでさえ販売されていません。
(この影響から、2020東京オリンピックでは加熱式タバコも利用が禁止になっています)
(アメリカでは最近、販売規制しているFDA長官が辞任したことから販売がされるのでは?と話題になっています)
この、中国でアイコスが売られていないという現状、そして中国の喫煙事情が、日本において加熱式タバコが中国人から人気が出ている一つの要因になっています。
中国で、加熱式タバコが大人気
例えば、「Weibo」と呼ばれる中国で圧倒的人気を誇るミニブログサービス(中国でのTwitterのようなもの)で、アイコスの話題を見ると一目瞭然です。
「試してみたけど、これは良いと思った」
「欲しい」
「ついに中国でも加熱式タバコに注目が集まってきた。アイコスにはタールが含まれていない−(以下説明)」
まさに、日本において初めてアイコスが発売され、「加熱式タバコってなんだ?」という状態の、あの頃にそっくりなタイムラインを見ることができます。
アイコス転売価格も上昇
それに伴い、中国でアイコスの転売価格が上昇しているようです。
ちなみに、アイコスの定価は以下のとおり。
- IQOS 3:10.980円
- IQOS 3 MULTI:8,980円
- IQOS 2.4 Plus:7,980円
この定価価格が、場合によっては倍近くの価格で取引されているようです。
…ちなみに、この「転売価格が上昇」という事態は、アイコスが発売された頃の日本でも起きています。
例えば、「IQOS 2.4 Plus」が2万円を超えるというのは普通のことでした。そんな頃もありましたが、現在は供給が増えてきたため値段が落ち着いています。(過去のアイコス価格一覧)
訪日客から人気の、日本の加熱式タバコ
今回のニュースに戻りますが、つまり、
- 中国での喫煙文化
- 中国での加熱式タバコの人気
- その需要の高さからくる価格の高騰
こういった背景から、転売のために日本の加熱式タバコが狙われたということになります。
人気のお土産としての「加熱式タバコ」
海外からの旅行者が多い地域のコンビニでは、こんな風景も見かけることがあります。
初めて見た時は、なんでこんなに煙草が海外向けに?!と思ったのですが、例えば中国の文化などを考えれば、こういった展示にも納得です。(もちろん下部にアイコスの展示もされていました)
いずれにせよ、「加熱式タバコ」を中心として日本のタバコは非常に人気となっているようです。
こういった犯罪を犯すことなく、健全な経済消費としての利用は今後も増えていくかもしれません。
加熱式タバコ新着情報をゲットしよう
2万人以上がフォローする『アイコスさん』SNSを是非あなたもフォローして下さい。ここだけの新着情報をお届けします。