タバコの転換点が5年後にやってくる。アイコス・フィリップモリスCEOが語る未来

アイコスと煙草の転換期

フィリップモリスCEOのインタビューが海外で話題になっていたのでご紹介。その内容は、「タバコの転換点が5年後にやってくる」というものでした。そう、5年後にタバコ業界における転換点、いわばパラダイム・シフトが起こるというのです。

そして「将来的にはフィリップモリスはただのタバコ会社ではなくなる」とまで述べています。日本だけでなく世界で拡大を続ける加熱式タバコ”アイコス”を排出するフィリップモリスCEOが語る、タバコと同社の未来とは—

目次

アイコス、加熱式タバコの拡大が止まらない

アイコスとフィリップモリス

いまや日本において知らない人はいないと言っても過言ではないタバコデバイスがあります。その名は「アイコス(iQOS)」。これまでのタバコの常識を覆す「加熱式タバコ」という製品カテゴリーで、タバコ業界を文字通り刷新しつつあります。

加熱式タバコはたばこ葉を燃焼させないためにタールが出ません。なので、既存紙巻きタバコよりも90%有害物質を削減していると臨床結果が出ており、人気が加速。まるで喫煙者だけが持てるiPhoneかのように、拡大が進んでいます。

それに追従するのが、JTが製造販売する「プルームテック(PloomTECH)」、そしてBATが製造販売する「グロー(glo)」です。両社は2017年5月までは日本において地域限定での発売でしたが、プルームテックは6月に、グローは7月に、それぞれ全国展開への一歩を進めています。

その加熱式タバコの拡大を認識、そしてこれからを予想して、フィリップモリスCEOは5年後に転換点がやってくると述べています。

タバコの転換点とは?- tipping point

あなたのお気に入りのアイコスデザインに変えてみては?

転換点とはつまり、紙巻きタバコを吸う喫煙者の数を、加熱式タバコ利用のユーザー数が抜くタイミングのこと。アンドレ・カランツォポロス最高経営責任者(CEO)は、

5年以内に、新型タバコのユーザーが伝統的な紙巻きタバコの喫煙者を、日本と韓国において追い越す可能性がある

と述べており、この根拠として、

“If you extrapolate the figures, then logically we could reach the tipping point in five years,”

「数字を外挿してみると、論理的には5年後に転換点に達する可能性がある」

論理的に数字が証明しているとしています。実際、アイコスが発売開始されて日本ではすぐに100万人のユーザーが紙巻きタバコからアイコスに切り替えました。それに合わせて、上述したようにプルームテックとグローの展開を見ると、5年以内というのもあながち否定は出来ないと思います。

実際に、日本と韓国の加熱式タバコの急速な普及により、フィリップモリスは5年以内にタバコの段階的廃止について政府との協議を開始する予定としています。

既に紙巻きタバコの生産を段階中止

フィリップモリスのロゴ

既にフィリップモリスは、紙巻きタバコの生産を将来的に中止することを宣言しています。タバコ会社がタバコの生産を辞めるとは凄い決断ですが、実際に宣言しました。そして実際に段階的に生産を縮小しているというのです。まさに転換点に向けて同社は進んでいます。

それに合わせて、5年以内にタバコの段階的廃止について政府との協議を開始する予定とのこと。この決定は、ひとえに日本での成功がかなりの要因になっているそうです。

Japan was the first and still most successful market for IQOS.

「日本はIQOSにとって初めて進出した国であり、また最も成功した(している)市場」

日本でのヒットはまさにあっという間でした。結果去年のヒット商品ランキングでは年間の第三位の商品とまでなっています。その人気が更に人を呼び…日本の国民性もアイコスの拡大を後押しした要因の1つなのでしょう。

日本、韓国、ヨーロッパ、販売拡大は続く

既に日本では、2017年4月時点で全国たばこ市場の10%をiQOSが占めていたとされています。その拡大は進んでいて、既にドイツ、イタリア、スイスでも全国的に販売されています。

また一部地域のみで発売開始されているのは、ヨーロッパを中心とした21か国までにのぼり、12月にはニュージーランド、1月にはカザフスタンで開始され、更に年末までに少なくとも5カ国以上に進出することを目指しています。

また韓国でも6月から発売が開始されています。韓国は喫煙に対して多くの規制があるので、どうなるのか話題を呼んでいましたが、ヒートスティックではなく「HEETS」という形で釜山でも生産を開始する可能性があるということを述べています。

「加熱式タバコ」をどう捉えるか?規制とリスク解釈

iQOS進化の予感

これから加熱式タバコが更に拡大していくためには、アイコス、プルームテック、グローをはじめとした「加熱式タバコ」のリスクをどう捉えるかにかかってくるでしょう。

日本では現在、オリンピックに向けての全面禁煙法の議論の真っ只中です。一時は加熱式タバコは規制対象外?という話も出ましたが、実質は”話は据え置き”という状態になっています。それに対して、加熱式タバコ各社であるフィリップモリス、JT、BATは共同で「加熱式タバコステッカー」を制作・配布するなどして、様々な思惑が交差しています。

海外の情勢も見てみましょう。例えば韓国ではタバコ規制が強く禁煙法が施工されたり、2015年にタバコにのみ120%の税金が課されたことから、タバコの代替品(≒加熱式タバコ)への関心が高まっています。しかし逆に加熱式タバコのせいで更にタバコが普及してしまうのでは?との議論も勃発中。

また、ニュージーランドでは電子タバコを禁止するように解釈された法律があるんですが、なんとのその法律の改正が計画されています。アメリカでは現在FDAという組織がアイコスを許容するかどうかの議論の真っ最中。最近ではそのアメリカ内の検査過程からアイコスには癌になりやすい?!というデマに近い情報が流れたりしましたね。

各国が国を上げて、加熱式タバコは悪なのか?問題はないのか?その捉え方とは?どうすればいいのか、そのリスクの許容とルールの策定に尽力しています。

フィリップモリスは、たばこ会社ではなく、電子サービス会社へ

アイコスとフィリップモリス

さて、ここまでアイコスをはじめとした「加熱式タバコ」がどうなっていくか、各国の情勢とともにみてきました。話はフィリップモリスに戻ります。CEOが述べた「転換点」に向けてどうなるかの一環で、フィリップモリスはただのタバコ会社ではなくなるという発言があり、興味深かったです。

“We are becoming a technology- and science-driven company,” he said. “We are moving out from our previously narrow product range. After all, there is very little you can do with a pure cigarette company.”

「私たちはテクノロジーと科学を基盤とする企業になりつつあります。」「以前は狭い製品範囲から抜け出しています。結局のところ、ただのたばこ会社でできることはほとんどありません」

CEO曰く、ただのタバコ会社では出来ることなど限られる。アイコスをはじめとしたテクノロジーと科学を基盤とする企業になることで、様々なサービスを提供できるようにするとのことです。

実際、IQOSの最新モデルには、まだ未開発ではあるもののBluetooth無線通信機能が含まれています。「時間がたつにつれ、私たちのプラットフォームを開発する多くの方法がありますが、そのうちいくつかは単純にタバコを加熱するよりも多くの電子サービスを提供することができます」とカランツォポロスCEOは述べています。

それはつまり、単純なたばこを生産するだけではなく、総合的なサービスを提供するプラットフォーム、電子サービス会社にシフトチェンジしていくということを意味しているのかもしれません。わかりやすく具体例を挙げるとすれば、例えばAppleなどがその典型でしょう。はじめはパソコンという”製品”のみを製造・販売する会社でしたが、いまやiPhoneを作り出し、そのプラットフォームであるAppStoreはじめとした、自社製品を起点とした電子サービスが大きな収益源となっています。

フィリップモリスは、このような総合的なサービスを提供する事業体へ、企業自体を大きく脱皮させようともくろんでいるのかもしれません。今後の動向も注目ですね。

Japan, South Korea face ‘tipping point’: Philip Morris CEO

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