JTが「加熱式たばこ」の定義を発表 「電子たばこ」との違いは?低温・高温とは?

加熱式たばことは?電子たばことの違いを構造と共に解説

昨今大人気の加熱式たばこ。健康増進法改定によって、受動喫煙防止のルールが徹底され気軽に「紙巻きたばこ」が吸えなくなったことから、「加熱式たばこ」の人気が更に上昇しています。

ただ少し考えると

「加熱式たばこ」と「電子たばこ」との違いってなに?

アイコスさんアイコスさん

など、そういえばなんだっけ?みたいな疑問も出てきます。

そんな中、JTが「加熱式たばこ」の定義を発表しました。たばこ会社としての正式回答が記載されていますので紹介です。

アイコスさん

監修者

Twitter:@iqossan
2016年より運営している加熱式たばこメディア「アイコスさん」代表。IQOS歴は7年。gloとPloom歴は6年。加熱式たばこデバイス所持数は100台を超える。
JT本社に取材、IQOSストア銀座店のオープン初日に取材など、加熱式たばこをはじめとした「新型たばこ」の情報を、正しくわかりやすく伝えることを心がける。月間最高PV数は400万。

加熱式たばことは?

「加熱式たばこ」のイメージ画像
「加熱式たばこ」のイメージ画像

JTいわく、「加熱式たばこ」は以下のように表現されています。

たばこ葉を使用し、たばこ葉を燃焼させず、加熱により、発生する蒸気(たばこベイパー)を愉しむ製品です。なお、「T-vapor」といった呼び方もされています。

「たばこベイパー」という表現がここではありますが、これは加熱式たばこ独自の発生する水蒸気のことですね。

紙巻きたばこでは燃焼することによる「煙」が出ますが、加熱式たばこでは「たばこベイパー」が発生するわけです。

加熱式たばこの構造

また、加熱式たばこの構造がわかりやすく図解されています。

JTの加熱式たばこには「高温」型と「低温」型という、大きく二種類の加熱式たばこがありますが、それぞれの構造・名称は以下のとおりになっています。

高温加熱式たばこの構造

JTの高温加熱式たばこの内部構造と名称
JTの高温加熱式たばこの内部構造と名称

この図は『Ploom S(プルーム・エス)』を図解したものになりますが、一般的に以下のものから高温加熱式たばこは構成されていることがわかります。

  • 加熱用電池であるバッテリー
  • たばこスティックを加熱するヒーター
  • たばこスティック

こう見ると非常にシンプルな構造になっています。(実際には加熱ボタンなどがありますが)

図ではヒーターを利用して、たばこスティックを外側から加熱することで利用していますが、この構造はBATの加熱式たばこ『glo(グロー)』と同じ構造になっています。

ちなみに、フィリップモリスの『IQOS(アイコス)』は「加熱ブレード」というものが存在し少し構造が異なります。これらは大きく加熱方法が異なっており、一覧にするとこのように違いがあります。

メーカーごとの加熱方法の違い
  • プルームエス:たばこスティックを外側から加熱
  • グロー:たばこスティックを外側から加熱
  • アイコス:たばこスティックを内側から加熱
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低温加熱式たばこの構造

JTの低温加熱式たばこの内部構造と名称
JTの低温加熱式たばこの内部構造と名称

この図は『PloomTECH(プルーム・テック)』を図解したものになりますが、一般的に以下のものから低温加熱式たばこは構成されていることがわかります。

  • 加熱用電池であるバッテリー
  • 蒸気発生装置としてのカートリッジ
  • たばこ葉が詰まったたばこカプセル
  • 発生した蒸気の吸い口

『プルーム・エス』と比較すると少し複雑ですね。しかし、『プルームテック』にはボタンなどが存在せず、本当にこの図のままの構造になっています。

高温加熱式たばこと異なり「たばこスティック」を利用せず、たばこ葉が詰まった「たばこカプセル」とフレーバーリキッドが入った「カートリッジ」を利用します。

これは、JTの『PloomTECH +(プルーム・テック・プラス)』と、BATの『glo ses(グロー・センス)』も同様の仕組みになっています。

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JTは、この構造の違いを以下のように説明しています。

加熱式たばこは、たばこ葉を加熱する温度も製品により異なります。たばこ葉を低温で加熱するタイプと高温で加熱するタイプがあります。低温で加熱するタイプの例としては、たばこ葉を直接加熱せずに液体(リキッド)を加熱・霧化してたばこ葉を通過させる製品があります。高温で加熱するタイプの例としては、ヒーターでたばこ葉を直接加熱する製品があります。いずれも、加熱用のバッテリーと専用のたばこが必要で、たばこ葉を直接加熱しないタイプには、蒸気を発生させる液体(リキッド)が加わります。

「電子たばこ」との違い

また、気になる「加熱式たばこ」と「電子たばこ」の違いについても発表されていました。

加熱式たばこは、たばこ葉を使用している点において電子たばこと大きく異なり、たばこ葉本来の味・香りを愉しめるという特徴があります。なお、バッテリーなどの器材は、たばこ用具として販売されています。
電子たばこは、たばこ葉を使用しておらず、日本国内では「たばこ製品」として販売されているものはありません。

電子たばこはたばこ葉を使用していない

という点が一番の相違点のようですね。

「電子たばこ」のイメージ画像
「電子たばこ」のイメージ画像

たばこ葉を使用せず、装置内もしくは専用カートリッジ内の液体(リキッド)を電気加熱させ、発生する蒸気(ベイパー)を愉しむ製品と定義されています。

蒸気は「ベイパー」という表現が利用されていて、ここが加熱式たばこでは「たばこベイパー」でしたね。

リキッドには、ニコチンを含むものもありますが、日本国内では、ニコチンを含まないものが一般的となっています。

電子たばこの構造

「電子たばこ(VAEP)」の内部構造と名称
「電子たばこ(VAEP)」の内部構造と名称

加熱式たばこと比べると一見して少し複雑な構造になっています。一般的に以下のものから電子たばこは構成されます。

  • 加熱用電池であるバッテリー
  • 液体(リキッド)の容器であるカートリッジ
  • 液体を熱して蒸気を発生させるアトマイザー
  • 発生した蒸気の吸い口

既存の喫煙者がちょっと面倒だなーと思うのは、自分で液を補充するタイプのリキッドのものでしょうか。最近では、液入りの容器ごと交換する簡単に利用できる『myblu(マイブルー)』などのVAPEも登場しています。

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どんどん新型が出てくるが

加熱式たばこは2016年頃から登場し、以降どんどんと新型機などが発売され新しさは更に新しくなっています。

ここが不便だなぁ…と思っていたら、次の年には改善された新機種が発売される時代です。

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ただ、今この記事で紹介した「加熱式たばこの定義」はある程度普遍的なものでしょう。自身が使うものの構造をしっかり理解しておくことも大事なことです。

少しでもこの記事が参考になれば幸いです。

※文中の表現・画像は適宜、JT「加熱式たばこ」(https://www.jti.co.jp/tobacco/knowledge/variety/tobacco-vapor-products/index.html)ページより引用