全国の加熱式たばこユーザーの皆様こんにちわ。アイコスさんです。
「IQOS(アイコス)」の兄弟機である「lil HYBRID(リル ハイブリッド)」の、全国発売が開始しました。
筆者はすでに数ヶ月間、「リル ハイブリッド」を利用し続けていますが、これはベストバイな加熱式たばこデバイスです。実際に使ってみてわかりました。これは凄い。画期的な機能を誇っており、なにより、味わいが美味しい。
この記事では、機体の紹介から使い方・掃除方法、フレーバーの味わい評価、プルームやグローなど他加熱式たばこと比較、専用たばこスティックの分解まで・・・「リル ハイブリッド」の全てを丸裸にしました。
2021年2月19日よりコンビニ全国発売も開始され、無事セブンイレブンなどで購入できました!これからますますユーザーが増えていきそうです。
リル ハイブリッドとは
あらためて、「lil HYBRID(リル ハイブリッド)」とは、フィリップモリスが販売する新型の加熱式たばこです。KT&Gという韓国のたばこ会社が製造をしており、それを「IQOS(アイコス)」のメーカーであるフィリップモリスが日本国内で販売する形をとっています。
上記画像のとおり、「INTRODUCED BY IQOS」(アイコスからの紹介)という表記がされており、IQOSストアで購入できることからも、互換性などはないものの、実質的に「IQOS(アイコス)」の兄弟機と捉えても良いでしょう。
「たばこスティック」と「リキッド」で楽しむ
「リル ハイブリッド」最大の特徴の一つは、”たばこスティック”だけでなく、”リキッド”を用いて利用することだと思います。
「アイコス」に慣れているユーザーだと違和感を感じるかもしれませんが、JTの「プルーム・テック」や「プルーム・テック・プラス」シリーズを使っているユーザーに取ってみればお馴染みの仕組みとなっています。
「リル ハイブリッド」を吸うためには、専用タバコスティックである「MIIX(ミックス)」と専用リキッドである「lil HYBRID カートリッジ」を購入する必要があります。
- リル ハイブリッド本体:6,980円
- MIIX(たばこスティック):500円(20本入)
- カートリッジ(リキッド):60円(スティック20本分の容量)
※いずれも税込価格
たばこスティックとカートリッジが別売りになっていることに違和感を感じるかもしれませんが、リキッド余りなども回避できる上に、装着なども楽なので、なかなかに理にかなっている販売形態だと思いました。
内容物
それでは、「リル ハイブリッド」本体を開封していきます。
- lil HYBRID 2.0(モデル名:lil HYBRID H-MONO-21)
- lil AC パワーアダプター
- USB Type C ケーブル
- lil クリーニングピン
- lil クリーニングスティック
- 各種説明書・保証書
ディスプレイが搭載されている
「リル ハイブリッド」の大きな特徴の一つとして、ディスプレイが搭載されているという点があります。使用中でも使用前でも、画面上部のボタンを押すことでディスプレイに状態がモニターされます。後述しますが、このディスプレイが本当に便利。
加熱温度は160℃の「中温度」
加熱式たばこの選ぶ際の大事なポイントとして「加熱温度」が挙げれます。「リル ハイブリッド」の加熱温度は160℃前後の設定になっており、300℃超えの「アイコス」の半分程度の加熱温度となっています。だからこそ「アイコス」にはないリキッドカートリッジがあることで、喫味やたばこの満足感を底上げしているんですね。
一方でリキッドカートリッジがある同じ仕組みのJT製「プルーム・テック・プラス(PT+)」の加熱温度は40℃となっています。比較すると「リル ハイブリッド」は、「PT+」より温度が高いので、しっかりとした喫味が楽しめるデバイスとなっています。
リル ハイブリッドの使い方
ここからは「リル ハイブリッド」の使い方を紹介します。”カートリッジ”という人によっては見慣れないものがあるため、少し丁寧に画像付きで説明します。
初めて利用する時は充電する
「リル ハイブリッド」を初めて使う時は、Type C ケーブルを利用して充電する必要があります。
カートリッジを装着する
「リル ハイブリッド」を吸うためには、本体のキャップを取り外して「カートリッジ」を装着する必要があります。取り外し方は「IQOS 3 MULTI(アイコス3マルチ)」と、とても似ています。
カートリッジの箱に中には更にアルミの梱包が入っています。「カートリッジ」本体を取り出しましょう。
新品のカートリッジには2箇所にプラスチックの蓋が付いています。その蓋を外してから、「リル ハイブリッド」本体に装着しましょう。
ここまできたら準備OK。この状態で側面のディスプレイを見ると、先程リキッドが入っていない表示だったものが、満タンになっていることを確認できます。
もしこの状態でエラーが表示されていたら、ゴミなどが混入している場合があるのでクリーニングスティックで掃除してから利用しましょう。
デバイス上部のカバーを外してスティックを挿入
カートリッジが本体に付けばこっちのもの。あとは「アイコス」と同じです。
それでは、たばこスティックを挿入しますが、ここで注意が必要です。たばこスティックの見た目が上下を間違いやすいものになっています。三角の穴が空いている方が下になります。上下を間違えずに差し込むようにしましょう。
加熱は自動で始まる!
「リル ハイブリッド」驚くべき特徴として、たばこスティックを挿した瞬間から自動で加熱が開始されるというものがあります。
スティックの上下を間違えないように差し込んだgif動画作成しました。挿し込むと同時にディスプレイが点滅していることがわかると思います。
10秒前からカウントダウンが始まり、加熱が完了して吸えるようになると、パフ数残量がディスプレイにモニターされます。あまりの超親切設計で、初めて試した時は驚愕しました。
「リル ハイブリッド」は、14パフ(または4分20秒間)吸うことができるので、残りパフ回数が湯気マークの下に表示されます。吸っていくたびにカウントが減り、残り3パフ頃にデバイスが振動します。
使用終了30秒前にはデバイスが1回振動し、時計のアイコンがステータスディスプレイに表示されるようになります。この時計マークがなくなったら使用終了となります。
使用後はたばこスティックを取り出して、利用が完了です。「リル ハイブリッド」は3本までスティックを連続使用できるので、次から次へとたばこを吸うことができます。チェーンスモーカーも安心ですね。
さて、ある程度の使い方をみてきたところで、続いて「リル ハイブリッド」各種フレーバーの味わいを評価していきたいと思います。
リル ハイブリッドの味わい評価
3種類の「MIIX(ミックス)」
専用フレーバーの名前は「MIIX」と書いて、「ミックス」と呼びます。3種類のラインナップを並べるとこんな感じ。
- MIIX MIX(ミックス):トロピカルメンソールテイスト
- MIIX ICE(アイス):メンソールテイスト
- MIIX REGULAR(レギュラー):レギュラーテイスト
アイコスさん
専用たばこスティックは上記の通り3種類ですが、カートリッジは共通して利用することができます。それぞれの味わいを確かめていきましょう!
フルーツフレーバー「MIX(ミックス)」
まず初めに試すのは「MIIX(ミックス)」銘柄の「MIX(ミックス)」フレーバーです。(Iが一つ違うだけの同じ名前なのでややこしい)
やはりブランド名を冠してるだけあって期待が高まります。
スティックの匂いを嗅ぐと、フルーツがミックスされたような香りを強めに感じます。なるほどこれがミックスの語源なのか、「アイコス」でいうところの「マールボロ ヒートスティック トロピカルメンソール」のように、フルーツテイストが強いメンソールフレーバーのようです。
吸ってすぐに「これはかなり美味しい!」と感じました。
ねっとりとした感じはなく、しっかりとたばこの喫味を感じながら、爽やかな甘みを感じることができます。冷涼感はそこまで強いわけではないのですが、これでも充分にスッキリします。前述のとおりかなり蒸気が出るため、満足感の強い味わいになっているのが好印象。
「アイコス」の「トロピカルメンソール」など、味わいのあるメンソールが好きなユーザーであればこの「ミックス」は超刺さると思います。リピートするレベルで美味しい。
爽やかメンソール「ICE(アイス)」
続いて、「MIIX(ミックス)」銘柄の「ICE(アイス)」フレーバーを試していきます。
スティックの匂いを嗅ぐと、ただのメンソールと思いきや結構シトラス?ペパーミント?の香りを感じます。強烈なメンソールではなく、「アイコス」でいうところの「マールボロ ヒートスティック ミント」のように、爽やか爽快感を得れるタイプでしょうか。
実際に吸ってみると、清涼感・フレッシュ感共に非常に強く、これは非常に美味しい!スムースな味わいで、弱い加熱では得られない満足感を感じることができます。すごい。
味わいもやはり単純なメンソールではなく、ミントのような風味を感じました。スーッと鼻も通り、リフレッシュにはぴったりな味わいです。初めてならばこのフレーバーを試してみることをおすすめします。
しっかりテイスト「REGULAR(レギュラー)」
最後に「レギュラー」フレーバーを試していきます。
スティックを香ってみると、こちらはこれまでの2つの銘柄と打って変わって純粋なたばこ葉の香りを感じます。レギュラーを試せば純粋な「リル ハイブリッド」の旨味を確認することができるので期待。
実際に吸ってみると、ライトだけどキック感がある穏やかなタバコのように感じました。しっかりと蒸気も感じられて、ニコチン入りのVAPEを吸っているようで新しい。
ただしかし、時折加熱式たばこ独自の甘酸っぱい風味を感じるタイミングがあり、「純粋たばこ味」というわけにはいかないようです。そこが同社の「アイコス」との差別化なのか、それとも中温度の限界なのか・・。加熱温度が高い方がしっかりとした”たばこ”の味わいが楽しめるのは致し方ないですね。
「リル ハイブリッド」は美味しい
3種類のフレーバーを吸ってみて思ったことは、
アイコスさん
ということです。正直あまり期待していなかったのですが、同じリキッドカートリッジを用いるJTの「プルーム・テック・プラス」と比べても遜色ない味わいが実現できています。むしろ強い味わいで美味しい・・?ディスプレイ搭載の高い機能性と相まって感激してしまいました。
実は心なしか、何本か吸っていてBATの「グローセンス」を思い出した自分がいました。「グローセンス」は同じリキッドカートリッジを用いる低温加熱式たばこでしたが、ボタンを押して加熱することで”爆煙”を楽しめるデバイスでした。
残念ながらこちらは販売終了してしまいましたが、より加熱温度が高くしっかりとたばこの風味を感じることができる「リル ハイブリッド」は、「グローセンス」の悪いところが改善されて登場したデバイスのようです。
専用タバコスティックを分解してみる
「リル ハイブリッド」は「アイコス」のたばこスティックと似通っていますが、中身の形状は異なっています。分解して確認してみましょう。
「アイコス」は加熱ブレードを挿して内側からたばこ葉を加熱しますが、「リル ハイブリッド」は外側からたばこ葉と、リキッドも同時に加熱して利用するため、このようなたばこスティックの形状の違いが生まれています。
リル ハイブリッドの掃除方法
「リル ハイブリッド」は専用たばこスティックの形状の利点から、汚れることが滅多にありません。なぜなら上からも下からもタバコ葉をガードしているので、デバイス内部が汚れることが少ないのです。
しかし一方で、リキッドを利用していることが汚れの原因になることがあります。
これはJTの「プルーム・テック・プラス」と完全に同様の問題で、いわゆる”リキッド漏れ”が発生します。なので、如何に汚れることが少ない「リル ハイブリッド」でも、定期的なクリーニングは必要になります。
専用綿棒でクリーニング
「リル ハイブリッド」には、双方で太さが違う専用綿棒が付随しています。汚れを感じたら専用綿棒で定期的にクリーニングするようにしましょう。
「本当にクリーニングなど不要なのか?」とずっと思っていたので、1ヶ月間「リル ハイブリッド」を使い倒して検証してみました。結果、確かにスティック汚れによる掃除はほぼ必要ないけど、リキッド漏れ分は掃除した方が良いねという感想に至りました。他にも全ての感想・評価をまとめたので、是非以下の記事参考にしてみてください!
他加熱式たばこと比較する
ここまで「リル ハイブリッド」の使い方、味わい評価など様々なポイントを見てきました。最後にざっくりと他加熱式たばこと比較してみましょう。このパートでは主に大きさにこだわって比較してみたいと思います。
「リル ハイブリッド」のスペック
はじめに「リル ハイブリッド」のスペックを確認します。
デバイスサイズ | 22mm × 33mm × 112mm |
重量 | 95g(カートリッジ除く) |
加熱温度 | 平均160℃ |
使用時間 | 14パフまたは4分20秒、どちらか早い方 |
連続使用 | 3本まで連続使用可能 |
デバイス充電時間 | 約1時間40分(100分) |
USBタイプ | Type-C |
色 | プリズム・ホワイト マット・ブラック メタリック・ブロンズ コバルト・ブルー |
価格 | 6,980円(税込) |
小さい順に加熱式たばこを比較する
試しに主要な加熱式たばこを、小さい順に並べてみます。
- プルーム・テック・プラス・ウィズ
- グローハイパー
- プルーム・エス2.0
- リル ハイブリッド
- アイコス3デュオ
- アイコス3マルチ
- プルーム・テック
- パルズ
- プルーム・テック・プラス
やはり並べるとわかりますが、JTの「プルーム・テック・プラス・ウィズ」が圧倒的な小ささを誇っています。「リル ハイブリッド」は4番目の小ささですね。
細い順に加熱式たばこを比較する
小さい順…といっても、総合的な小ささだけが全てではありません。ポケットや鞄の隙間に入れるためには「細さ」も重要だったりします。ということで、細い順に加熱式たばこを並べてみました。
- プルーム・テック
- プルーム・テック・プラス
- アイコス3マルチ
- パルズ
- リル ハイブリッド
- プルーム・テック・プラス・ウィズ
- グローハイパー
- アイコス3デュオ
- プルーム・エス2.0
圧倒的に細いのはJTの低温加熱式たばこ「プルーム・テック」です。「リル ハイブリッド」は5位となりました。
一方で重さは少しあるように感じました。JTのデバイスと比べるとそこはやはり負ける。いくら小さかったり細かったりしても、吸う時の重さが気だるくては気軽に吸えるデバイスにならない可能性があります。この点は今後改良されていくことでしょう。
こう見ると「リル ハイブリッド」は総合的に中間程度の大きさといえます。加熱温度と共に大きさも”中”な「リル ハイブリッド」でした。
2021年ベストバイな逸品|良い点悪い点
何日か「リル ハイブリッド」を使って、このデバイスは他加熱式たばこと比べても、様々な利点があることがわかりました。良いところをまとめてみます。
「リル・ハイブリッド」の良いところ
- ディスプレイにわかりやすくステータスが表示される
- 専用たばこが美味しい
- 蒸気でしっかりと味わいを楽しめる
- メンテナンスが少なくて済む
ここまで見てきた通りのポイントですね。これだけでベストバイ感が非常に強い。
しかし一方で、やはり加熱式たばこ全機種を持っている身としては(厳し目ではありますが)悪いところも見えてきます。これらはそのまま改善ポイントであり、そのままシェア争いに影響してきそうな事柄かと思います。
「リル・ハイブリッド」の悪いところ(改善点)
カートリッジの個別販売
まず、リキッドカートリッジを個別で買わないといけない点が若干の面倒臭さがあります。
リキッド余りがなくなるのは嬉しい…のですが、こういう面倒さが毎日のデイリーユースを妨げることは往々にしてあるので、ここをより買いやすくする。もしくはユーザーが慣れることができるか否かが、シェア拡大の境目になるかと思います。
若干重い
ディスプレイなどがある手前、若干の重さがあるのは確かです。「グロー」などに慣れていたらなんてことはありませんが、特に「アイコス3デュオ」でホルダー持ちの人にとってみたら重さを感じる可能性があります。
値段が少し高い
「アイコス」シリーズと比べたらもちろん安くてお買い得のように感じるのですが、「グロー」や「プルーム」と比べたら若干高い価格設定になっています。
「グローハイパープラス」が定価980円で登場した2021年において、6,980円というのは少し高く映る可能性があります。
期待大な加熱式たばこデバイス
これらを鑑みて思うのは、絶対に「リル ハイブリッド」は全国発売するということです。改善点を考慮しても、やはり優秀と思います。もし全国展開しない場合は、上記改善ポイントの改良か、生産が間に合わないなど、便利さ機能さとは別の問題があるのかと思います。
2021年2月追記:全国発売決定
宮城県と福岡県の2県で地域限定販売をしていた「リル ハイブリッド」ですが、無事全国発売されました。「第五の加熱式たばこ」という位置づけですが、この機体は加熱式たばこ市場全体を大きく揺らす可能性があります。
総合的に見て、便利さ・面白さでいえばピカイチでした。今後の展開が本当に楽しみ。アイコスさんでは引き続き「リル ハイブリッド」の情報をお伝えしていきます。