7pay不正利用で73万円購入されたのは”あの商品” その数「146カートン」

7payで大量に購入されたのはIQOSのたばこ

セブンイレブンのキャッシュレス決済サービス「7pay」で様々な問題が発生し、7pay社長が謝罪会見まで開く事態にまでなっています。

不正アクセスが次々と行われ、クレジットカードから勝手に入金されたり、身の覚えのない決済が勝手にされていたり・・消費者からしたら非常に恐ろしいですよね。

この「7pay不正利用」で逮捕されたのは中国国籍の二人。この二人が大量に買ったのはある意外な商品でした。

アイコスさん

監修者

Twitter:@iqossan
2016年より運営している加熱式たばこメディア「アイコスさん」代表。IQOS歴は7年。gloとPloom歴は6年。加熱式たばこデバイス所持数は100台を超える。
JT本社に取材、IQOSストア銀座店のオープン初日に取材など、加熱式たばこをはじめとした「新型たばこ」の情報を、正しくわかりやすく伝えることを心がける。月間最高PV数は400万。

7pay不正利用で買われたのは「アイコスのたばこ」

アイコスのヒートスティックカートンの画像
アイコスのヒートスティックカートンの画像

実は、7payが不正に利用された上で、大量に購入されたのは加熱式タバコの「IQOS(アイコス)」の専用タバコでした。

今回の事件の詳細はこちらの記事で詳しく解説されています。

セブンイレブン店経営者、7pay被害者が訴える不正使用の実態〈週刊朝日〉

一部抜粋すると…

警視庁は3日、東京都新宿区のセブン-イレブンで、7pay利用者のIDやパスワードを不正に使用し、20万円分の加熱式たばこを購入しようとした疑いで、中国籍の張升容疑者(22)ら2人を逮捕した。

「最初に張容疑者がセブンイレブンの店に来て、7payで他人のIDを使ってタバコ、40カートンを購入。あまりに分量が多くて、持てなくなり『あとで引き取りにくる』と店を出た。

この記事から類推すると、購入されたのはフィリップモリスが製造販売する加熱式タバコ「IQOS」の専用タバコ「ヒートスティック」と考えられます。

ヒートスティックのカートンは1つ5,000円なので、40カートンで20万円となります。

アイコスのヒートスティックは1カートン10箱入り
アイコスのヒートスティックは1カートン10箱入り

この40カートンを購入しようとした疑いで逮捕されましたが、以前から犯行は続いていました。

調べたところ、2人のアプリから約73万円を使用した履歴が残っており、146カートンのタバコを購入していたようだ。2人は、指示されたID、7、8個を使いまわし、10万円を入金しては、タバコを買い、また入金を繰り返して大量に購入していた。新宿のセブンイレブンの店頭に駆け込んできた、被害者の話と一致していた」(前出の捜査関係者)

この40カートンを購入する以前に、合計で146カートンのタバコを購入していた模様です。

価格にして、73万円です。

この購入に至るやりとりは非常に怪しいものです。

そもそもの7payが不正利用された原因は、7pay側が調査を進めていますが、なぜ、こんなにIQOSの専用タバコが購入されたのでしょうか?

謎の犯人と人気の加熱式タバコ

左から「アイコス2.4プラス」、「アイコス3」、「アイコス3マルチ」の画像
左から「アイコス2.4プラス」、「アイコス3」、「アイコス3マルチ」の画像

この中国籍の2人はあくまで『指示を受けて実行しただけ』とされています。

2人は3日に初めて会い、指示役とみられる人物からSNSで、「東京・銀座にいる人はいないか?」という呼びかけに応じたという。

すると呼びかけた人物から「セブンペイのアプリをダウンロードして、指定のIDでタバコを買ってくれれば、1カートンにつき300円を渡す」と指示があり、犯行に及んだという。

セブンペイをダウンロードして1カートン購入すると、300円もらえるバイト・・として実行したとのこと。

如何にも怪しい話ですが、たばこを買うように指示がされています。

購入されたIQOSは、2016年に全国発売されTV番組『アメトーーク』の放送を期に一気に人気に火がつきました。

なぜここまで人気が出たのかは以下の記事にて解説していますが、フィリップモリスのマーケティング戦略と巨額の資金を投入したプロダクト研究開発の結果といえます。

アイコスが流行った理由 IQOS(アイコス)が流行った2つの理由|加熱式たばこの日本での発展と異常性

そんなIQOSはその人気から、発売当初売り切れ続出。定価の2倍以上の価格がついて当然の時期が続きました。

今は供給が追いつき定価で購入できていますが、『IQOS』の他にもJTから『PloomTECH』、BATから『glo』、インペリアルタバコから『Pulze』が発売され、加熱式たばこユーザーは増え続けています。

なので、「確実に売れるもの(転売できもの)」としてアイコスの専用タバコが選ばれた可能性があります。

中国で人気の加熱式たばこ

また、加熱式たばこは中国で人気が出ています。今回の犯人が中国籍の2人だったため、真っ先にこの転売先を筆者は思いつきました。

以前、Tポイント不正利用で400万円分の加熱式たばこが騙し取られた事件が発生したことがあるのです。

訪日客にお土産として人気な「加熱式タバコ」 なぜ加熱式タバコ?中国で人気 アイコス狙いTポイント400万円不正利用逮捕 その裏

上記記事で解説していますが、実は今中国では加熱式たばこが人気。『日本からのお土産』として加熱式たばこが選ばれるほどとなっています。

こういったことを考慮すると、海外への転売目的で、アイコスのヒートスティックを不正利用で騙し取った可能性もあるのではないかとも考えられます。

現在、7payはこの不正利用を受けてサービスをストップさせています。

サービスを一時停止している7pay
サービスを一時停止している7pay

もし、身に覚えのない取引があったり、クレジットカード等の不正利用が行われたのでは…と疑いのある方は、サポートに連絡したりクレジットカード会社にはやめに連絡するようにしましょう。

こういったサービスを不正利用する輩が一番の悪ですが、この記事で解説したように「簡単にお金が手に入る」なんて『甘い言葉』も世に横行しているのでしょう。

この言葉に触れたら、その人も「悪」になってしまいます。そういった危険性は、もしかしたらあなたの近くにも潜んでいるかもしれません。

「アイコスさん」YouTubeチャンネルでは加熱式たばこについてお伝えしています。